2016年9月27日火曜日

モロッコの小さな図書館の話

シルバーウィークはいかがお過ごしでしたか?
私は北アフリカの端っこの国、モロッコへ行ってきました。

1000年前から続く古都フェズの旧市街(メディナ)は、「世界一複雑な迷宮都市」と呼ばれるほど入り組んだ路地に、びっしりとお店が軒を連ねる名所です。



そんなメディナの片隅に、偶然見つけた、Medina Children's Library という小さなかわいい図書館。

入り口を覗き込んでいると、スタッフの若い男性が「どうぞ入って〜!」と声をかけてくれました。「今日から犠牲祭の連休明けで学校が始まって、ちょうど子供たちはいないんだけど、まだ散らかったままで…」と、流暢な英語で中を案内してくれます。


- この図書館はできてまだ一年ほどで、フェズで最初の無料の図書館であること。(モロッコでは基本的に図書館は有料らしい。)
- 近くのリヤド(古い家を改装した宿)を経営しているアメリカ人女性を中心に、設立されたこと。
- メディナには貧しい子供たちも多く、麻薬が蔓延していたり、あまり良い環境とは言えず、彼らが安心して過ごせるスペースが地域に必要であること。
- 公用語のアラビア語と広く使われているフランス語の絵本を中心に、スペイン語や英語の絵本も揃えている。(最近はモロッコでもフランス語でなく英語を教える学校も増えてきているそう。)
- 子供向けの科学の本も充実している。
- 色んなワークショップを開催していて、料理を作る会などもリヤドのキッチンを使って行われている。
……などなど。

図書館へ行けば無料でたくさんの本を読んだり借りたりできるのは、決して当たり前のことではなくて、メディナを元気に走り回るたくさんの子供たちの成長に、この小さなスペースと本棚に詰まった絵本が、どれほど大きな役割を果たすのだろうと想像すると、胸がいっぱいになりました。

この図書館は寄付金で運営されていて、現地へ行かずともPayPalでの寄付も受け付けているそうすので、この活動をサポートしたいという方がいらしたら、こちらのページの「DONATE NOW」のボタンから、ぜひご協力ください。
1冊でも新しい本が入れば子供たちはとても喜びます!とのこと。

いつかまた行くことができたら、その時は子供たちと絵本を作るワークショップなんてできたら、きっと楽しいだろうなぁ。。。